• スマクラ
  • お役立ち情報
  • 調達DXコラム「製造業の調達・購買DXはどこまで進んでいるのか?156社調査から見えたサプライヤー連携の課題」

調達DXコラム「製造業の調達・購買DXはどこまで進んでいるのか?156社調査から見えたサプライヤー連携の課題」(2026/8/27)

【製造業の調達・購買改革に向けたお役立ち情報】調達DXコラム「製造業の調達・購買DXはどこまで進んでいるのか?156社調査から見えたサプライヤー連携の課題」

原材料価格の高騰や供給網の不安定化など、製造業の調達・購買部門を取り巻く環境は大きく変化しています。こうした変化の中で、従来のコスト削減や発注業務の効率化だけでは競争力を維持することが難しくなりつつあります。

近年は「調達・購買DX(調達DX)」という言葉を耳にする機会も増えました。
調達DXとは、調達・購買業務やサプライヤーとの取引をデジタル化し、データ活用によって意思決定や業務効率を向上させる取り組みを指します。

しかし実際には、

●どこまでシステム化が進んでいるのか
●他社は何に課題を感じているのか
●今後どのような機能が求められているのか

について把握できている企業は多くありません。

本コラムでは、スマクラ(SCSK)が実施した売上高100億円以上の製造業156社への調査結果をもとに、調達・購買DXの現在地と、今後求められる取り組みを解説します。
調査では、EDIなどの電子化は一定程度進んでいる一方で、サプライヤーとの情報共有やデータ活用が次の課題となっていることが分かりました。

今回の調査から分かったこと

●最も導入が進んでいる機能はEDIで、導入率は31.4%
●約3割が「特になし」と回答しており、調査対象機能のシステム化はまだ発展途上
●今後システム化したい機能では「サプライヤー分析機能」が27.6%で最多
●企業の関心は業務効率化からデータ活用へ移りつつある
●サプライヤーとの情報共有や連携強化の重要性が高まっている

製造業の調達・購買DXはどこまで進んでいるのか

調査結果から、製造業の調達・購買DXはEDIを中心に一定程度進んでいる一方で、約3割の企業では今回調査対象とした機能のシステム化が進んでいないことが分かりました。

まず、調達・購買領域で現在システム化されている機能について見てみましょう。調査では、

●EDI機能:31.4%
●Web画面上で発注登録:28.8%
●見積登録機能:19.9%
●ファイルのアップロード・ダウンロード機能:18.6%
●ワークフロー機能:18.6%
●発注情報開示・納期回答情報入力機能:17.9%

が上位となりました。調達・購買部門においても、発注や受発注データの電子化は着実に進んでいることが分かります。

一方で、注目すべき結果もあります。
今回調査対象とした機能について、28.8%の企業が「特になし」と回答しており、システム化が十分に進んでいない企業も少なくないことがうかがえます。また、

●サプライヤー分析機能:9.0%
●支給取引機能:8.3%
●取引先とのチャット機能:4.5%

といった機能の導入率は比較的低い水準でした。

調達・購買領域(企業間取引含む)で現在システム化されている機能(複数回答可)n=156

調達・購買領域(企業間取引含む)で現在システム化されている機能

なぜ調達・購買DXは「サプライヤー連携」で止まるのか

今回の調査結果からは、発注業務などのデジタル化は進んでいる一方で、サプライヤーとの情報共有や分析に関わる機能の導入はまだ限定的であることが分かりました。例えば、

●発注データはシステム管理
●見積依頼はメール
●納期確認は電話
●各種調査はExcel

といったように、業務ごとにツールや管理方法が分散しているケースは少なくありません。この状態では、

●必要な情報を探すのに時間がかかる
●過去のやり取りを共有しにくい
●サプライヤー評価が属人的になる

といった課題が発生しやすくなります。このような結果から、調達・購買DXをさらに進めるためには、サプライヤーとの情報共有やデータ連携の仕組みづくりが重要であることが分かります。

企業が求める次の調達DXとは

現在の状況を踏まえ、企業は今後どのような機能を求めているのでしょうか。調査では、今後システム化したい機能として以下が上位に挙がりました。

●サプライヤー分析機能:27.6%
●EDI機能:22.4%
●複数取引先の相見積機能:20.5%
●発注情報開示・納期回答情報入力機能:17.9%
●発注登録機能:16.7%

という結果となりました。

今回の調査で最も特徴的だったのは、「サプライヤー分析機能」が今後システム化したい機能のトップとなったことです。

現在の導入率は9.0%であるにもかかわらず、導入希望は27.6%に達しています。これは、多くの企業が、発注業務の電子化だけでは十分ではないと考えていることが示されています。今後は、

●どのサプライヤーが安定供給できるのか
●コスト競争力はどうか
●過去の取引実績はどうか
●リスクはないか

といった情報を活用しながら調達判断を行う必要性が高まっています。

調達・購買領域(企業間取引含む)で今後システム化したい機能(複数回答可)n=156

調達・購買領域(企業間取引含む)で今後システム化したい機能

サプライヤー分析を実現するためには、まずサプライヤーとの取引データやコミュニケーション履歴を蓄積できる環境が必要です。
例えば、見積依頼や回答履歴、発注実績、納期回答、各種問い合わせなどの情報を継続的に蓄積することで、データに基づいたサプライヤー評価や分析が可能になります。

つまり、「業務をデジタル化するDX」から「データを活用するDX」へ企業の関心は移りつつあります。

もうひとつ注目すべき点は、EDIが現在最も導入が進んでいる機能である一方、その導入率は31.4%にとどまっていることです。また、今後システム化したい機能としてもEDIが上位に挙がっていることから、企業間取引におけるデータ連携へのニーズは引き続き高いことがうかがえます。
基幹システム(ERPなど)の情報を取引先と効率的に連携できる環境は、今後の調達・購買DXを推進するうえでも重要な基盤になると考えられます。

一方で、見積依頼や納期調整、各種調査票の回収といった業務では、依然としてメールやExcelによる運用が残っている企業も少なくありません。そのため、EDIによるデータ連携に加え、サプライヤーとの情報共有やコミュニケーションを一元管理できる仕組みの重要性も高まっています。

また、相見積機能が20.5%となっていることからも、多くの企業が単なる業務効率化だけでなく、サプライヤー選定の高度化や意思決定の迅速化を求めていることが示されています。

つまり、企業間取引データを連携するEDIと、サプライヤーとのやり取りを集約する情報共有基盤を組み合わせることが、今後の調達・購買DXをさらに推進するポイントになるでしょう。

サプライヤー連携を支える情報共有基盤とは

情報共有基盤とは、サプライヤーとの見積依頼、発注、納期回答、図面共有、各種調査などの情報を一元管理し、必要に応じてEDIや基幹システムとも連携できる仕組みです。こうした情報共有基盤は、Web-EDIやサプライヤーポータルなどの形で提供されることもあります。

サプライヤーとの情報共有やデータ活用を実現するためには、それらを支える基盤の整備が欠かせません。特にサプライヤーポータルを活用した連携強化が重要になります。

情報共有基盤

メールやExcelに分散した情報を集約し、サプライヤーとのやり取りを一元管理できる環境を整備する。

ERP・基幹システム連携

発注・納期回答・検収などのデータをシステム間で連携し、二重入力や転記作業を削減する。

データ蓄積

見積、発注、納期回答、取引実績などのデータを継続的に蓄積し、属人的な業務から脱却する。

データ活用

サプライヤー評価やコスト分析、リスク分析などに活用できる環境を構築し、データに基づく意思決定を実現する。

こうした情報共有基盤の整備が、調達・購買DX推進の重要な土台となります。

今回の調査結果からは、企業の関心が業務の電子化からデータ活用へ移りつつあることも見えてきました。

特に、サプライヤーとの取引データを活用した分析や評価へのニーズが高まっており、単なる業務効率化だけでなく、データに基づくサプライヤーマネジメントの重要性が高まっていることがうかがえます。

なお、本調査では、調達・購買領域におけるシステム導入時の課題についても調査しています。

その結果、「費用対効果が不明」との回答が最も多く、システム連携や機能不足に関する課題も上位に挙がりました。こうした課題の詳細や企業規模別の傾向については、ホワイトペーパーで詳しく紹介しています。

今回の調査から、調達・購買DXは一定程度進展しているものの、多くの企業でサプライヤーとの情報共有やデータ活用が十分に進んでいない実態が明らかになりました。

特に、今後システム化したい機能として「サプライヤー分析機能」が最も高い結果となったことから、企業の関心は単なる業務効率化ではなく、調達データを活用した意思決定やサプライヤーマネジメントへ移りつつあることを示しています。

サプライヤーポータルを活用することで、見積依頼や発注情報、納期回答、各種調査票などを一元管理できるようになります。また、メールやExcelに分散しがちな情報を集約し、過去のやり取りや取引データも継続的に蓄積・活用しやすくなります。

サプライヤー連携を強化し、情報共有とデータ活用を実現することが、これからの調達・購買DX(調達DX)を左右する重要なポイントになるでしょう。

製造業の調達・購買DXの実態をさらに詳しく知りたい方へ

本コラムで紹介した内容は、調査結果の一部です。ホワイトペーパーでは、

●調達・購買DXの実施状況
●今後求められる機能
●システム導入時の課題
●DX推進のきっかけ
●生成AI活用状況
●売上規模別分析

などを詳しく解説しています。自社の状況と比較したい方や、調達・購買DXの次の一手を検討したい方は、ぜひご活用ください。

製造業156社の調達・購買DX実態調査レポート

本調査で重要性が見えてきた
●サプライヤーとの情報共有
●相見積
●EDI連携
●データ活用
といった取り組みを推進するためには、取引先とのやり取りや取引データを一元管理できる仕組みが重要になります。
その一例が「スマクラBDX 調達購買Web」です。
見積依頼・回答管理、相見積、サプライヤーポータル、EDI連携などを支援し、調達・購買DXの推進をサポートします。
調達業務の効率化やサプライヤー連携の強化を検討されている方は、ぜひ詳細をご覧ください。

PAGE TOP