株式会社与野フードセンター様 第3回

事例でわかる流通BMS導入プロジェクトの詳しい進め方
「流通BMSは導入したいが、プロジェクトの進め方がわからないので不安」という声が多くのスーパーマーケットから寄せられています。確かに不安は多いと思いますが、実際は想像以上に難しくありません。そこで今回は、スマクラを採用して流通BMSの導入を進めている株式会社与野フードセンター(以下、与野フード)様の事例を通して、具体的な手順を解説していきます。

株式会社与野フードセンター

与野フードセンターは1960年に埼玉県与野市(現さいたま市)で創業した食品スーパーマーケットです。「よい物を安価に」をモットーに、地域密着で18店舗を展開しています。


連載第3回
第1回目で「キックオフ」、第2回目では「要件定義」について説明しました。第3回目はゴール直前の「取引先説明会」について解説します。取引先説明会で行うべきことは、どちらかというと対外的な連絡や書類作成が大半です。事前準備をしっかりしておくことで、スムーズに取引先に説明ができます。

専務取締役:永山様

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取引先説明会を開催する目的はなんですか。

お取引先(卸・メーカー)に対して、自社が流通BMSに移行することをはっきり宣言、伝達することが目的です。いつからどのように移行するのか、現在とどう変わるのかなどを説明します。スーパーマーケットによっては、お取引先が何十社、何百社もあることから、ある程度まとめて集まっていただくケースが一般的です。

地域密着をモットーとする与野フード様は、地元のお取引先を特に大切にする風土があります。そのため、流通BMSへの移行に際しても、お取引先に理解していただくことを最優先とし、説明会には全社をあげて臨みました。

取引先説明会はいつ開催すればいいのでしょうか

最低でも流通BMSに移行する2カ月前までには済ませておくべきでしょう。なぜなら、お取引先が流通BMSに切り替える準備や、接続テストをする期間を確保する必要があるからです。

与野フード様の場合、2013年4月から新しい物流センターが稼働し、一部のお取引先が流通BMSのWeb版(スマクラforWeb)に切り替わることから、約3カ月前の1月17日に開催しました。

取引先説明会はどこで開催するのですか。

集まっていただくお取引先が数十社、数百社という場合は、収容人数の多い会議室やホールを押さえる必要があります。少人数で開催する場合は、複数回に分けるといった手も考えられるでしょう。

与野フード様の第1回取引先説明会は、自社のスポーツ施設(与野フードスポーツセンター)で行いました。

説明会の時間はどの程度を想定すればよいものでしょうか。

2時間前後が一般的です。交換メッセージの種類が多かったり、取引内容が複雑になったりする場合は、多少長めに設定しておくとよいでしょう。スマクラでは豊富な実績をもとに説明会に関するアドバイスも行っています。

与野フード様のケースでは、新物流センターの説明会も兼ねていましたが、トータル2時間で終わりました。

取引先説明会までに準備するものは何ですか。

まずは、説明会の会場を確保し、お取引先および自社の出席者を選定します。次にお取引先に送る開催案内書を作成し、それと並行して説明会用の資料の準備に取りかかります。

開催案内書とはどのようなものですか。

開催日時、出席対象者、会場、説明会の概要などを記したレターです。出欠確認表も付けると親切です。

(※「開催案内書」の記載内容イメージ)

案内書を送付する取引先はどのようにピックアップするのですか。

規模を問わずすべてのお取引先に送るのがよいと思います。与野フード様の第1回説明会では、鮮魚部門お取引先17社(1社あたり1名~3名)にお集まりいただきました。

取引先の出席対象者は誰になりますか。

物流担当者、情報システム担当者、営業担当者が主な対象です。情報システム担当者がいない取引先の場合、ITベンダーが代理で参加するケースもあります。

開催案内はどのような手段で送るのですか。

郵送もしくは商談の場で営業担当者に手渡しするケースが一般的です。与野フード様でも多くは商品部経由でお渡ししました。

取引先説明会資料とはどのようなものですか。

導入目的、導入の流れ、導入後の運用など、流通BMSに関することをすべてまとめた資料です。多くの取引先に対して直接説明できる機会は少ないため、もれなくわかりやすいことが重要です。具体的には下記の内容が網羅されていれば問題ありません。

  • 流通BMS導入について
    ⇒目的、サービス(スマクラ)の概要、新データフロー、データ送受信スケジュール、
     現行からの変更点、導入スケジュール
  • 導入の流れ
    ⇒取引先説明会→サービス利用申込み→環境設定→接続確認→本番
  • 運用について
    ⇒サービス利用可能時間帯、料金体系、お問い合わせ窓口
  • 補足
    ⇒よくあるお問合わせ

取引先説明会資料はどうやって作るのですか。

自社ですべて作ればそれに越したことはありませんが、相当の作業負担がかかります。スマクラでは、数多くの導入実績をもとに、必要項目を網羅したフォーマットを用意。説明会資料を作成する際は、SCSKがお客様に新データフロー、データ送受信スケジュール、変更点などをヒアリングしながら、各小売様独自の要件を盛り込んで作成します。

与野フード様についても、SCSK側と分担して資料を作成し、ページだてをした後に、内容を確認していただく形でまとめています。また、事前の定例会の場で更に内容の読み合わせと確認を相互に行い、文言の修正、分かりづらい言葉の変更などを行いお取引先に わかりやすい資料づくりに腐心して作成しております。

取引先説明会当日までにやっておくべきことは何ですか。

スマクラでは、お取引先に説明会資料を事前に配付し、不明点があれば説明会当日までに把握しておいていただくことを推奨しています。

今まで説明会資料の配付はメール送信が一般的でしたが、メールによる個別管理はデメリットも抱えています。小売店の取引先は数十社から数百社にわたるため、どこに資料を送ったかといった送信管理が大変です。説明会資料は開催までに改版を重ねることも多く、最新版の送付状況がわからなくなることがありました。こうした事態を避けるため、スマクラでは必要な情報を一元的に管理する「スマクラ ポータル」を用意。説明会資料の最新版をポータル上に置いておくことで、お取引先はいつでも最新の情報を入手することができます。小売側も個別対応がなくなるため、大幅な負荷軽減が実現するでしょう。

与野フード様も「スマクラ ポータル」を利用して説明会資料を事前に公開し、早い段階でお取引先に流通BMSの概要を確認していただきました。


(※実際の、お取引先向け 「スマクラ ポータル」のご案内)


※「スマクラ ポータル」については、以下の関連サイトも参考にしてください。
▼ スマクラポータル紹介(流通BMS.com)
http://www.mj-bms.com/closeup/article/84/2

取引先説明会当日は何をするのですか。

式次第に則って流通BMSの概要を説明し、質疑応答で終了です。実際に利用していただくシステム(スマクラforWeb)のデモを実施してもよいでしょう。

与野フード様の場合、新物流センターの説明会も同時に実施したため2部構成になっています。後半の「新システム概要説明」では、事前に公開した資料を中心に説明し、実際にスマクラforWebのデモを実施しました。

(※実際の、「説明会式次第」「説明会資料」「スマクラforWebデモ」)

説明会式次第

説明会資料 (※一部抜粋 「導入スケジュール」)

スマクラforWebデモ

自社から誰が参加すればよいのですか。

流通BMSの導入を主導している商品部または情報システム部門、物流部門の担当者が一般的です。与野フード様の場合は、新物流センターの説明会も兼ねていたことから、専務取締役やセンター長も参加されました。

出席できなかった取引先や、説明会を聞いても「よく解らなかった」という取引先にはどう対処すればいいでしょう。

情報システム部や商品部などに、個別にお問い合わせいただくケースが一般的です。

与野フード様が実施した17社への説明会に関しては、個別の問い合わせはありませんでした。これは、「スマクラ ポータル」を介して事前に資料を公開し、お取引先に課題意識を持って参加していただいた効果が大きかったものと想像されます。

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